
もう何年も前になりますが初めて窯を手に入れました。
ガス窯です。
「つくる陶磁郎 8号」でも紹介されました。
ガス窯は還元焼成気味になるため、当時は「ガス窯=志野」なんて簡単に思い志野を訳も解らずひたすら焼成しました。
土は五斗蒔土かもぐさ土。
長石は平津長石。
土と長石はこのふたつを信じて、当時は会社員だったので休みになると「窯焚き師」。
焼けども焼けども白く「ぬめ〜〜っと」した焼物が焼き上がり、志野とは程遠い代物でした。
特定の師匠はいませんので、本を読みあさり本場岐阜県多治見市へ行ったりしました。
志野を焼き始めてからかなりの年月が
経ちましたが、釉薬と土の境目に緋色が出るぐらいまで志野の焼きに近づきました。
いろいろな陶芸作家さんがいますし、それぞれ解釈は違って当然ですが、この緋色が無い志野が志野として出回っているのが、、、、、。
志野はもともと桃山時代の焼物で、すでに基本がありその基本をしっかりと見ればいいと思うのですが、現在の志野は釉薬調だけを見て志野として受け入れられているのが、、、、。
自分の志野も始めたころと今とは全然違う焼きになっていると思います。
緋色が違うでしょ〜
階元龍一