陶芸家 階元龍一

陶芸家 階元龍一(かいもと りゅういち)のプロフィール

 

砂遊びが大好きだった小学生時代

小さい時から砂遊びが大好きで、
泥だんご作りが大好きな子でした。

作るのも磨くのも大好きで夢中になって作っていると、

「龍一くんのやっている泥だんご作り面白そう!」

と、近所の子供達が集まってきて、
近所に泥だんごブームを巻き起こすほど、
泥だんご作りに没頭していました。

 

小学生の頃は泥だんご作りにはまっていたものの、
中学生にもなると、興味がなくなってしまいました。
(アイドルが大好きな周りとは違い、
金髪のお姉ちゃんが好きだったりと、外国かぶれしてました!)

そこから社会人になるまではバスケット、サーフィン、ボクシングなど
スポーツばかりをしており、陶芸や土とは無縁の生活。

社会人になって普通に就職し、会社員になって、
普通の生活を送っていました。

読書や新聞を読むのも好きで、だんだんと
「民族」というものに興味を持ってきました。

その中で、
なぜ日本人は自分たちのことを悪く言ったり、
メディアでも自虐的な報道をするのだろうと思うようになり、
それが嫌悪感に変わっていきました。
海外で生活がしたい!という気持ちが強くなったのです。

日本のいい文化を1つだけ習得して海外に行こうと決心しました。

そんな時、
小さいときに土を触るのが好きだったことを思い出し、
「陶芸はどうかな?」と思い、陶芸教室の門を叩きました。

陶芸のきっかけは昔からあった

実は中学生のときに、
父が「お前は陶芸をやったら向いているだろうな」と
言われたのがずっと引っかかっていました。

そのときにはもう海外に目がいっていたので、
「陶芸なんて田舎くさいことを言われても!!」と、
呆れていました、、、が、

あるときに自分の中にある考えが出てきました。
「人と反対のことをすると面白いんじゃないか?」

デジタルが流行っていたらアナログ!
当時泥臭いスポーツだったバスケットボールや、
ボクシングの世界に足を踏み入れることで、

世の中を違った角度から見れるのではないかと考えるようになりました。

その一環として、
陶芸も面白いのではないかと考えられるようになったのです。

 

陶芸教室に通った半年間

 

陶芸に興味が出てきたので、
「陶芸の作り方」という本などを買って読みました。
車で約1時間くらいある場所に陶芸教室があるのがわかったので、
会社勤めをしながら月2回の陶芸教室に通うことをきめました。

記念すべき陶芸教室の見学の日に、
道に迷ってしまいました。

当時はカーナビもインターネットも無い時代。
電話で問い合わせて地図を手書きで書き、
その情報を頼りに向かいました、、、が。

行けども行けどもそれっぽい建物が無いんです。

道すがらに酒屋さんがあったので、

「陶芸教室を教えて欲しいんですが、、、」
と聞いたら、

なぜか酒屋のお店のおじさんに、
「あなたは、陶芸が向いているから
これからやっていきなさい!!」と言われました。

その時は20代中ごろ、私は外国かぶれで、
ロン毛でイケイケで声をかけづらかったであろうにもかかわらず、、、
今考えるとこの言葉にも勇気づけられました。

無事に陶芸教室に到着し、
いろいろと見学させていただきました。

その陶芸教室は、いま思うとほぼ「理想の場所」で、
山奥の自然の中であり、薪の窯があったり、

お弁当を持って1日陶芸に没頭できる
日々の生活から抜け出せる場所になりました。

先生も優しく、お話上手な先生で、
陶芸の面白さを知ったのと、

「日本の文化や歴史などの時代背景を知らなかった自分」にも気づきました。

陶芸を通して陶芸の技術だけでなく、
日本文化や歴史を知ることができたのです。

その陶芸教室は半年間通ったら卒業というシステムだったので、
その後は独学で陶芸を学びました。

仕事の休みの度に、陶芸三昧の毎日がやってきました。
ギャラリーや窯元、材料屋を巡り、
自分で作品を作り研究に研究を重ね、独立し、、、

早20年以上が経ちました。

そして現在、、、

今では、陶芸作品の「物」だけではなく歴史や、文化などの背景も知って欲しいと、
「陶芸の極(ごく)の世界」を伝える陶芸家として活動をしています。

私は器を作っていますが、
本当のことを言うと器やコップなんてなんでもいいと思うんです。

紙コップもあれば、100円均一でもコップはありますよね?

でも、
この1つの物の中に作った工程や歴史、文化を知ることによって、
心にゆとりが生まれて優しくなると思うんです。

一人一人の心の中が優しくなれば、
世界が平和になりますよね。

なんでも使い捨ての世の中ですが、
丁寧に作られた陶芸の器は何年、何十年と使うことができます。
そういった日々の大切なことを伝えてくれる陶芸の世界を
あなたも体験してみませんか??